かなり清潔な日本の紙幣、でも
2023年9年20日
2018年のロイター通信の記事によれば、日本円は世界の五大貨幣(米ドル、ユーロ、人民元、日本円、英ポンド)に位置付けられており、その中でも日本紙幣の清潔さは断凸、つまり現代日本の紙幣の清潔さは世界一との事です。未就学児の頃から「食事前に」「遊んで帰って来たら」手洗いするのは当たり前と育てられ、可能であればほぼ毎日入浴したがる日本人ですから当然と言えば当然の結果なのですが・・・
一方、香港城市大学(日本名:香港市立大学、世界大学ランキング2023で99位、ちなみに東京大学39位、京都大学68位)からは、中国人民元の紙幣1枚には平均で細菌17.8万個が付着しており、5角、1元、1角の紙幣一枚ごとの細菌付着数は1800万個に達し、アジア7カ国(地域)の中では人民元が最も細菌数が多いと発表されている様です。
この様な背景もあり、伝染病などの蔓延を恐れる中国ではデジタルマネーを急速且つ真剣に普及させざるを得なかった気がします。反面、日本では国内貨幣に対しそれ程の逼迫感は無くデジタルマネー普及の必要性に迫られていなかったのかも知れません。
日本でも戦後復興途上の昭和中期の高度成長期においても「お金を触った後には手を洗いなさい」と子供達が注意される姿が当たり前にあった気がします。
1961年(昭和36年)に、日本医科大学より『銀行員の手指の細菌汚染について』との論文が発表されてますが、札束の勘定を終えた昼食前には生菌22万個が記録され、そこそこ高いものの前述の細菌付着数よりかなり低い数値に収まっています。
第一回東京五輪ピックの3年以上前、全国の水洗トイレ普及率が5%未満の時代にその様な研究調査が行われ、かなり良好な結果に驚くと同時に現在イグノーベル賞17年連続受賞中である日本人の原点を垣間見た気がします。
最近日本人でも国内旅行に行きトコジラミ(南京虫:トコジラミの誕生が南京だったと言う事では無い様で、南京豆や南京玉簾に見られる様に南京が交易の中心だった事から名付けられた様です)を移される等、高度経済成長期以降の日本では暫く耳にしていなかった事が復活してしまったり、神社参拝前に簡単な禊ぎをする為の手水舎(てみずや)の手水鉢(ちょうずばち)を洗面器代わりに顔や首まで洗ってしまう観光客も出現、
神前に伺う前に不浄な身を清めるとの点から言えば絶対に間違っているとは言えない気もしますが、お清めの水と思い込み口を濯いでいる他の参拝客からすればチョトネ~。
手水舎の件は、丁寧に教える事を怠らなければ直せるであろう余所の国から来訪された方の作法間違えであり一概に批判出来ないかも知れません。残念な事に最近の日本においては、多分教えても同じ事を繰り返してしまうであろう質その物が問われる連中の存在が次から次へと明らかになり、一日本人としてとても心配です。
引用先:ロイター通信の2018年記事、日本医科大学1961年論文『銀行員の手指の細菌感染』